斎藤ちさとのウェブログ CHISATO SAITO weblog 2024-02-23T18:37:55+09:00 ウェブサイト http://geppei.com/06_saito/cs_index.html
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JUGEM 米粒書画 http://cs-diary.geppei.com/?eid=1421998 2024-02-12T14:25:00+09:00 2024-02-23T00:36:00Z 2024-02-12T05:25:00Z
茶漬け画は現在265食目となり、目標の366食まであと101食。
同時に次のステップも見据えた動きを始めています。
旧作、rice dot drawingのシンバージョン
仮題「米粒書画」の試作を始めています。
この試作や茶漬け図について、
snsに投稿した画像に問い合わ... 斎藤ちさと 米粒書画
茶漬け画は現在265食目となり、目標の366食まであと101食。
同時に次のステップも見据えた動きを始めています。
旧作、rice dot drawingのシンバージョン
仮題「米粒書画」の試作を始めています。
この試作や茶漬け図について、
snsに投稿した画像に問い合わせを何件かいただいたので
一旦テキストにまとめてみました。
+++++++++++++++++++++++++++
米粒書画
2022年の夏、生成AIに一瞬で書き出させた絵がSNSから流れてきた。
それらの生々しい感触に「これからすべき表現」をどうすれば良いか考える。
と同時に、AIが「リアルっぽい」絵を描くならば人間なら下手でも描いてみようと思った。
美術の歴史で19世紀に写真術が登場した時、新しい表現を探る画家たちは写真のように描くことを捨てた。
その歴史に倣うなら、AIとは別のリアリティが必要ではないか。
今こそ下手な絵を描きながら考える時ではないか。
21世紀のSNSには大量の食べ物が投稿される。
その多くは普段使いの褻の食ではなく、見栄えの良い食事やティータイムだ。
ならばAIへのカウンターとして描くものは「映える」ものであってはならない。
私たちの命や身体を支える日々の食事
その食事の中でも褻の代表的な食「茶漬け」を拙いデッサンで記録することにした。
お茶をご飯+αにかけて食べて記録可視化する「茶漬け図」である。
生活と生活の合間を抜って少しずつ可視化された「食」のうち数点を米粒型のドットに置き換えてさらに解像度を落とす。
人間は命を奪わなくては生きられないが、奪いすぎることの延長が戦争になる。
人類存続にも関わる食べることについて、奪うこと奪いすぎないことの間を行き来しつつ探りたい。
以下試作の画像を貼ります。
]]>2024年もよろしくお願いします!! http://cs-diary.geppei.com/?eid=1421997 2024-01-13T10:03:00+09:00 2024-01-13T01:03:43Z 2024-01-13T01:03:00Z
遅ればせあけましておめでとうございます。
昨年から研究しているタンニンインク作り、茶漬け画とその展開、作り残している気泡シリーズのプリントも何とか
手をつけたいところです。
亡くなった父親が癌になり闘病を始めた年齢を過ぎました。
年明けてすぐの能... 斎藤ちさと 身辺もろもろ
遅ればせあけましておめでとうございます。
昨年から研究しているタンニンインク作り、茶漬け画とその展開、作り残している気泡シリーズのプリントも何とか
手をつけたいところです。
亡くなった父親が癌になり闘病を始めた年齢を過ぎました。
年明けてすぐの能登半島の地震や飛行機事故、終わらない戦争。
いつ何があってもおかしくない状況が続いていますので、やることはやっておきたい。
という気持ちです。
本年もよろしくお願いいたします。
]]>煎じ物について http://cs-diary.geppei.com/?eid=1421996 2023-11-11T14:51:00+09:00 2023-11-14T23:41:52Z 2023-11-11T05:51:00Z
画像はwikipediaより
「職人、さらに一般的にいって職能民のように、一般の平民とちがって、特異な能力をもち、
それを生業にしている人びと、、(以下略)」
網野善彦 『職人歌合』 平凡社 2012年 序文より
中世後期から江戸時代にかけて、職人を題材とし... 斎藤ちさと 茶漬け記
画像はwikipediaより
「職人、さらに一般的にいって職能民のように、一般の平民とちがって、特異な能力をもち、
それを生業にしている人びと、、(以下略)」
網野善彦 『職人歌合』 平凡社 2012年 序文より
中世後期から江戸時代にかけて、職人を題材とした「職人歌合」と呼ばれる絵巻が描かれています。
中世の人々にとって「職人」とは特殊技能を持つ者であり、異界と繋がることができると考えられて、畏怖を持たれていた存在。
その異能の人々に歌を詠ませる趣向の絵巻が複数作られました。
室町時代に成立したとされる職人歌合七十一番は142職の職人が対になって描かれており、二十四番目に市中で茶を売った職人の姿を見ることが出来ます。
当時は茶を作るのも淹れるのも特殊技能だったのか。と少し驚きます。
左に煎じ物売「おせんじ物おせんじ物」
右に一服一銭「粉葉の御茶、召し候へ」
どちらも高級な茶ではなく、「番茶」と呼ばれる自家製のテキトーな茶を使っていたと考えられていますが正確な記録は残っておらず、謎に包まれています。
煎じ物売りは覆面姿で、一服一銭は僧形の姿。
覆面姿についての解釈は諸説あるようなのですが、非人として扱われた者が覆面姿で描かれることが多いようです。
被差別の者、河原乞食、癩病を患った者であるなど何かと訳ありで世俗と距離を持たざるを得ない事情を持つ者と解釈されています。
一服一銭の僧形は世俗を絶って出家した姿です。どちらも浮世離れた姿の意味。
また、
佐倉の歴史民俗博物館の中世の部屋には覆面姿で描かれた煎じ物売の展示があります。
煎じ物について、解説プレートに以下のように記述されています。
「茶または枇杷葉・陳皮・乾薑などを煎じた飲み物」
薑(はじかみ)は生姜なのですね。
この煎じ物を再現したく、正確な再現は不可能としても、想像というか妄想したいと考えたのです。
昔の人々が好んで飲んでいたお茶どんな感じ?と。
お茶を通じて、時間を越えて昔の人と対話したい!って言ったら言い過ぎでしょうか。
ともかく、近所の漢方薬局に相談して、乾燥しただけの生姜(しょうきょう)と蒸して乾た乾姜(かんきょう)
の2種を分けていただきました。
本当は昨年開催した喫茶イベントメニューで出したいと考えて試作していました が、間に合わず。
一年を経てようやく美味しいと思えるようなお茶が作れるようになってきました。
当初は急須を使っていましたが、どうもはっきりしないので、小鍋で豪快にグラグラ沸かして煮出したら
「決まった!」感がありました。
もちろん茶漬けも順番にいろいろ試しています。
ご飯にかけると一気に薬膳の趣で、肉、魚、豆腐、納豆。どれと合わせても美味しいです。
]]>茶で墨を作る http://cs-diary.geppei.com/?eid=1421995 2023-11-03T09:07:00+09:00 2024-01-13T01:05:45Z 2023-11-03T00:07:00Z
以前、滋賀県の高校の美術の先生がペットボトル茶で墨を作る授業の記事を読んで試したことがあります。
お茶と美術をクロスさせる試みとして、これはやりたい!と思い試しましたが、
あまりうまくいかなかったので再トライしています。
スチールウールやステンレス... 斎藤ちさと 美術×茶
以前、滋賀県の高校の美術の先生がペットボトル茶で墨を作る授業の記事を読んで試したことがあります。
お茶と美術をクロスさせる試みとして、これはやりたい!と思い試しましたが、
あまりうまくいかなかったので再トライしています。
スチールウールやステンレスたわし、塩、茶を使ってタンニンインクを試作しています。
タンニンインクとは、植物由来のタンニンと鉄、塩を合わせて9世紀からヨーロッパで作られてきたインクです。
没食子(虫こぶ)から抽出したタンニン成分と鉄、塩を合わせて、時祷書を書くのも没食子のタンニンインクが使われてきたとのこと。
タンニン成分はお茶にもふんだんに含まれていますので(カテキン)、お茶も鉄と合わせることによってインクや墨になる。
煎茶、番(晩)茶、釜炒り茶、スリランカ紅茶などで試作してみました。
またタンニン(カテキン)は高温で抽出される性質を持っていて、
急須に茶葉5g、熱湯注いで5分置いたものを使います。
水墨画の墨より軽くて淡いですが、牧谿とかの禅画っぽくもあり面白いです。
茶種によって墨色が違うので、いろいろ試してみたくなります☺️
ただpH値が高そうなのが気にかかるところで、紙だと長期保存は難しいかも?
ヨーロッパでは主に羊皮紙に使われていたようです
(検証が必要)
いづれにしても、身近な素材が画材になる!
ことは新鮮で面白く、びっくりしますよ!!
参考資料:
八波志保「素材と歴史から知る」、『form 形』、日本文教出版、2020年、12頁]]>茶漬け記 http://cs-diary.geppei.com/?eid=1421994 2023-11-03T08:45:00+09:00 2023-11-03T00:48:15Z 2023-11-02T23:45:00Z
ここ数年一段と時間の経つのが早くなって
お久しぶりの投稿になります。
ちょうど一年前から徒然なるまま始めた茶漬け研究ですが、
一年前のブログ
あれから粛々と続いておりまして、夏の酷暑というか
生命の危険すら感じる気温の時期は、身体を補強するように... 斎藤ちさと 茶漬け記
ここ数年一段と時間の経つのが早くなって
お久しぶりの投稿になります。
ちょうど一年前から徒然なるまま始めた茶漬け研究ですが、
一年前のブログ
あれから粛々と続いておりまして、夏の酷暑というか
生命の危険すら感じる気温の時期は、身体を補強するように
香辛料を使ったものも試していました。
いっそう「サバイバル」の側面が強まりつつある茶漬けではありますが、
2023年11月現在210食を超えて、
スケッチブックは8冊目、
Facebookに記録しているアルバムも2部目が進行中です。
茶漬け記01
茶漬け記02
旧ツイッター(X)とInstagramのストーリーにも流していますが、まとめては
Facebookを見ていただけると幸いです。
366食を目標としています。
引き続きよろしくお願いいたします!! ]]>歴史を学ぶこと http://cs-diary.geppei.com/?eid=1421993 2023-03-31T11:05:00+09:00 2023-03-31T22:56:28Z 2023-03-31T02:05:00Z
4月より大学の講義仕事が今年も始まります。
今年も13回対面で2回分オンデマンド配信です。
私は制作者なので、「美術を制作」する観点から歴史を学ぶ意味や必要
をお話しすることを心がけてきました。
地球上の他の生物と違って、人間は歴史を編纂して現在にい... 斎藤ちさと 講義
4月より大学の講義仕事が今年も始まります。
今年も13回対面で2回分オンデマンド配信です。
私は制作者なので、「美術を制作」する観点から歴史を学ぶ意味や必要
をお話しすることを心がけてきました。
地球上の他の生物と違って、人間は歴史を編纂して現在にいたります。
科学には科学の、音楽には音楽の、、、さまざな分野にそれぞれの歴史があり、
もちろん美術にも。
それぞれの時代の制作者(アーティスト)はその時代時代の歴史の先端を作ってきて
それらが積み重ねられて歴史となっています。
その時代を象徴するもの、特に近代以降は前に作られたものを精査し批評しながら
前進したり後退したりを繰り返して歴史を積み上げて来ました。
歴史を知らないと美術の仕事はできないのです。
また、私たち人間は全て違う心と身体を持っています。
心や身体が独立することによって生命を保っている面もあります。
そんな人間同士が完全にわかり合うことは出来ません。
出来ないので、理解し合うための共通の依り代が必要です。
その依り代になり得るのはまずは人類の歴史であり、
その歴史を共有して初めて他人同士が対話出来るのです。
歴史を知って初めて「人間」としてお互いに関わり合える。
「分かり合える」ではないです。「関わり合える」です。←重要
ですから、私たちは歴史を知る必要があるということを前提に
美術の歴史についてお話しします。
制作の話に戻ると
自分にしか作り出せない表現を作ることは必須なのですが、それだけでは
他の人間がその表現の中に入ってゆくことが出来ません。
その表現に歴史と接続する作業を加えることで、他人をその世界に迎え入れる
ことが出来る。
美術は「自分の世界」に浸っているだけでは成立しない
シビアな側面もあるのです。
]]>日本茶とは?(二つの分類) http://cs-diary.geppei.com/?eid=1421992 2023-03-23T11:38:00+09:00 2023-03-24T12:01:46Z 2023-03-23T02:38:00Z
日本茶って何なの?
という疑問に対して
・製造方法(酸化発酵)で茶のタイプを分類する方法
・日本の歴史や文化への関わり方(茶文化)で分類するという
2つの視点を持つと理解しやすいのではないかと考えています。
まず、製造方法ですが
茶葉の「酸化... 斎藤ちさと 茶文化
日本茶って何なの?
という疑問に対して
・製造方法(酸化発酵)で茶のタイプを分類する方法
・日本の歴史や文化への関わり方(茶文化)で分類するという
2つの視点を持つと理解しやすいのではないかと考えています。
まず、製造方法ですが
茶葉の「酸化発酵」の度合いにより
・不発酵茶(緑茶、ほとんどの日本茶はここに当てはまる)
・微・半・中発酵茶(多少の酸化あり、包種茶、烏龍茶、白茶など)
・発酵茶(酸化発酵している。主に紅茶)
ややこしいのはお茶で「発酵」という言葉を使う時に、
茶葉の酵素が酸化することを発酵と呼んでしまっています。
この発酵は微生物を介在させないので本来ならば「酸化」とするところですが。。
この章では「酸化発酵」と表記しました。
加えてややこしいのは、
では微生物を介在させる「発酵」させた茶はないのか?
というとあるのです。これが!
その場合、微生物を介在させる本来の意味での発酵茶は「後発酵」とよばれています。
・後発酵茶(カビやバクテリアを介在させる。黒茶。中国のプーアル茶が有名、発酵食品である)
この4カテゴリーに分けられます。
また日本文化史から日本茶文化を分類してみます。
文化には上部構造と下部構造が合わさって一つの文化を形成する面があります。
茶文化の場合は
上部構造として:茶道や文人趣味の煎茶道
下部構造として:番茶
が挙げられます。
その他としては明治期以降に入ってきた紅茶、最近作られるようになってきた烏龍茶や白茶が
今後どう位置付けられるか?
というところで、
私の見える範囲ですと、紅茶を嗜む人の中にはゴスロリファッションと合わせて楽しんでいる。
という層を一定数お見かけします。
興味深いので今後も注視していきたい。
茶道や煎茶道はどちらも大陸(中国)から渡ってきた仏教にルーツがあり
茶道は臨済禅、煎茶道は黄檗禅の僧侶が持ち込んできた茶が根本にあります。
番茶は土地土地の暮らしに根付きながら広まってきたところがあり、
フリースタイルで特に決まりのないところからカテゴライズするのが難しいです。
番茶は新茶以降の時期に、2番目3番目に摘まれた葉が大きく育ってしまって
安価で取引される。
という順番という意味と
「番」という言葉そのものには「庶民の」という意味があるそうです。
食べるお茶である、振り茶、茶粥、茶飯、茶漬けもここです。
日本茶文化は「製造による分類」「文化による分類」二つの視点が重なり合って
成り立っていると考えています。
]]>《喫茶去》01 http://cs-diary.geppei.com/?eid=1421991 2023-02-10T10:23:00+09:00 2023-02-10T01:26:42Z 2023-02-10T01:23:00Z 2/3~2/23まで
@pottari.tokyo の「文/ふみ」展に参加しています。
2/3のふみの日にちなんだ手紙をテーマに据えたメールアートの展覧会で
私はシルクスクリーンで作ったカードを出しています。
年賀に使ったイメージは実は途中で、これが完成版です。
一服お届け出来... 斎藤ちさと 版画
@pottari.tokyo の「文/ふみ」展に参加しています。
2/3のふみの日にちなんだ手紙をテーマに据えたメールアートの展覧会で
私はシルクスクリーンで作ったカードを出しています。
年賀に使ったイメージは実は途中で、これが完成版です。
一服お届け出来れば🍵と
《喫茶去》01
中面:煎茶 白地の紙(フリッター)に蛍+白
表面:茶ウサギ
・蛍光緑に白/蛍光紫
・シルバー / 蛍光赤
・シルバー / 金+黒
中面:抹茶 グレー地の紙(フリッター)に白
表面:茶ウサギ
・シルバー / 蛍
・蛍光緑に白/蛍光赤
・シルバー / 金+黒
紙サイズ:148×210mm(開いた状態)
技法:切り抜きシルクスクリーン(両面刷り)
価格 2500円(各)
マルチプル(サイン入り) ]]> お茶漬けアルバム http://cs-diary.geppei.com/?eid=1421990 2023-01-18T10:23:00+09:00 2023-01-18T23:06:21Z 2023-01-18T01:23:00Z
お茶漬けその後、、
誰に頼まれているわけでもなく、番茶文化を追いかけて何となく始めたお茶漬け研究ですが
粛々と続いています。
フェイスブックにお茶漬けの記録アルバムを作りました。
いくつかたまるとアップするようにしています。
時々覗いていただけると... 斎藤ちさと 茶活
お茶漬けその後、、
誰に頼まれているわけでもなく、番茶文化を追いかけて何となく始めたお茶漬け研究ですが
粛々と続いています。
フェイスブックにお茶漬けの記録アルバムを作りました。
いくつかたまるとアップするようにしています。
時々覗いていただけると嬉しいです。
https://www.facebook.com/media/set/?vanity=chisato.saito.50&set=a.5634661133260376
日本茶インストラクター講座を通じて、国内(西日本)の番茶文化の豊かなことが
とても面白く、番茶、振り茶、茶粥と来てお茶漬けにポテンシャルを見つけて
始めたのがきっかけです。
伝統的な(?)お茶漬けではなく、身の回りにあるもので
手をかけず(←ここが大事)
ファストフードの感覚でお茶と具材を組んでみようかなぁ。と考えています。
なのでメインは出来合いのお惣菜を使うことが多いです。
手をかけない(大事なことなので繰り返しました)
具材の組み立てに参照しているのは、非常勤先の学食でイチオシの出汁茶漬け
夏だけの限定メニューです。
この時はメンチかつ
学食のものはお茶ではなく出汁なので、出汁をいろんなお茶に差し替えるところから始めました。
写真ではなく簡単なスケッチを画像に使っているのは、
食べられてくれる命に対する自分なりの敬意です。
食べざる得ない私たちにとっての「食」を一息ついて見返す試みとできれば。
食をエンタメ的に消費しないギリギリのところを探って
上手くないスケッチで「映えない」を心がけています。
「美術と茶活(藝術と生活)をまぎらかす」
をスローガンにしながら ]]>あけましておめでとうございます http://cs-diary.geppei.com/?eid=1421989 2023-01-06T09:36:29+09:00 2023-01-06T00:36:29Z 2023-01-06T00:36:29Z
あけましておめでとうございます。
耳の垂れた黒うさぎを描いて、切り紙シルクスクリーンを作りました。
大学は版画専攻でしたが、切り紙手法は昨年初めて触りました。
カッターで描画部分を切っていきます。
デッサンやドローイングを版に転換した時に線に力... 斎藤ちさと 版画
あけましておめでとうございます。
耳の垂れた黒うさぎを描いて、切り紙シルクスクリーンを作りました。
大学は版画専攻でしたが、切り紙手法は昨年初めて触りました。
カッターで描画部分を切っていきます。
デッサンやドローイングを版に転換した時に線に力強さが出て面白いです。
今年は再びコツコツ作りためていこうと思います。
本年もよろしくお願いいたします。
]]>2022個展での「拝見」の問答メモ http://cs-diary.geppei.com/?eid=1421988 2022-12-30T09:47:00+09:00 2022-12-30T00:52:34Z 2022-12-30T00:47:00Z
「気泡 ケ 藝術」に展示した作品は
築地の勝どき橋付近と豊洲の豊洲大橋からの風景を2期に分けて撮影したものです。
・2018年1~3月
・2021年1~3月(確認したら展示した作品はほとんど3月のもの)
5年築地で働いていたのですが、働き始めの時期がちょうど豊... 斎藤ちさと 記録
「気泡 ケ 藝術」に展示した作品は
築地の勝どき橋付近と豊洲の豊洲大橋からの風景を2期に分けて撮影したものです。
・2018年1~3月
・2021年1~3月(確認したら展示した作品はほとんど3月のもの)
5年築地で働いていたのですが、働き始めの時期がちょうど豊洲に移転するしないで
もめている渦中でした。
そうこうしているうちに汚染土の問題も出たりして、ここまでになったら行けないね。
とスタッフの間で話していたのですが
「来年の秋に無理やり行ってしまうらしいよ」という情報が(なかなか信じられなかった)
2017年の年末でした。
場内がなくなってしまうなら築地を撮っておこうと、年が明けた1月から撮影を開始。
週に3日の非正規の契約だったので、
仕事のない日にカメラと水槽を抱えて改めて築地に通いました。
寒い季節は毎日築地にいた気がします(笑)
この気泡シリーズは光が弱くないと球が綺麗に撮れないので、野外で撮影する時期は
冬から春。
それも天気の良い日ではなく曇りや雨の降る直前など光が拡散しているのが条件。
といっても、家を出る時に曇っていても現場に着いたら晴れていることも多々あり
そんな時は翳ったタイミングを狙います。
勝ち鬨橋の周りは、川の水面の反射と迫って立っているビルのガラスが反射しあって
光が絶妙に拡散しているエリアで、このシリーズの撮影に関してはベストだと言える
光が得られるのが、愛着のある土地である以上に足繁く通った理由です。
また、1・2月と3月は光が全く変わるので同じ場所で同じやり方でも、
違う絵が撮れるのも面白かった。
まさに一期一会の光と言ったところでしょうか。
1、2月は空気が澄んでいて光が鋭く、全体が水色に、
3月は春一番の嵐や黄砂や花粉が飛散して、光が柔らかく霞んだ絵が撮れます。
第2期は2021年で少し時間が開いています。
この間、持病が悪化して手術(2018年10月)したのが思いの外大掛かりで
身体にダメージがあり、2年弱カメラが担げなかったことから
手描きのドローイングで映像を作りました。
2019年の秋に増税が実施され築地から(日本人の)お客さんがザーッと引いて、
直後にコロナ禍がやってきて仕事が休職に、2021年の春に退職となりました。
休めて身体が回復できたのと時間が空いているのを幸いと再び
空になった築地と今度は移転先である豊洲を撮影しました。
2021年撮影分で今回展示したのは3月に撮影したものが多いです。
そして興味深いことに、築地では2018年と同じ場所で撮影していますが、
2021年に撮影したものは霞んでいながら色が鮮やか。
同じ場所、同じ季節、同じ撮り方なのに違うのです。
どうしてだろう?
とずっと思っていましたが、ある写真家の方と話している時に
「コロナ禍の影響では?」
という話になりました。
撮影を行った前年2020年は地球全体で人類の活動が感染症対策で制限されました。
人類が活動しなかったことで、海や山が綺麗になり環境問題が改善されたという
報告があったことは記憶に新しいと思います。
大まかに
・2018年1・2月→水色
・2018年3月→スモーキー、パステル
・2021年3月→スモーキーだが鮮やか
このシリーズは野外では逆光で撮影するので、炭酸の中に混入している
埃が画面に無数に写ります。
その埃をレタッチして消していますので、
かなり手を入れることになるので、真を写す「写真」と呼んで良いか迷うところです。
しかし、コントラストを増幅させているので不思議な色は出てきますが、
私が着色したものではなく、カメラが拾った色です。
合成はしませんし、ない要素を付け加えることはありません。
同じ場所同じ撮りかたで違う色や絵が出てくるのは、
時々の大気や光の変化を捉えていることになるので、
昔の写真の呼び方「光画」という意味であれば気泡シリーズは「写真」である。
と言って良いのでは?と考えを改める機会ともなりました。 ]]>個展が終了しました http://cs-diary.geppei.com/?eid=1421987 2022-12-27T09:48:00+09:00 2022-12-27T00:51:04Z 2022-12-27T00:48:00Z
ギャラリーカメリアでの展覧会が無事に終了しました。
ありがとうございました。
いろいろなタイミングが重なり、ほとんど毎日数時間ずつ会場にいけました。
実は毎日会場に行けたのは活動を始めてから初めてのことです。
私個人は作品は自分なりに読み解きたいと... 斎藤ちさと 気泡2022
ギャラリーカメリアでの展覧会が無事に終了しました。
ありがとうございました。
いろいろなタイミングが重なり、ほとんど毎日数時間ずつ会場にいけました。
実は毎日会場に行けたのは活動を始めてから初めてのことです。
私個人は作品は自分なりに読み解きたいというタイプなので、
展覧会場に作家さんがいらっしゃるのは良くも悪くもだと思っています。
でも今回は来てくださった方と沢山お話が出来ました。
写真家の方と大気や光の話をしたり
美術家の方と美術教育や墨の話をしたり
学芸員の方と歴史の話をしたり
友人たちは根気強く作品の話を聞いてくださいました。
私にとってとてもありがたい時間でした。
一方で「感染したので行けない」の連絡が続きました。
社会や政府に言わせると感染症は終わったことになりましたが、
実態はそうではないよね。と
療養中の方々の快癒を祈ります。どうかお大事に🍀
個人的に2022年は生活も体調も大荒れの一年でしたが
学んだことも多く、やるべきことができたのでありがたかったです。
サポートくださった
ギャラリーの原田直子さん、家族、友人たちに感謝いたします。
皆様良いお年をお迎えください。
来年もよろしくお願いいたします。
当初直子さんにお願いしていた「拝見」の時間は
彼女に担っていただくとギャラリーとしての機能が失われることがわかり
(そりゃそうだ!)
各日、午後の時間数時間ずつ私が行いました。
いろいろな対話ができてとても有意義でした。
]]>「気泡 ケ 藝術」ステイトメント http://cs-diary.geppei.com/?eid=1421986 2022-12-11T21:44:00+09:00 2022-12-11T12:46:43Z 2022-12-11T12:44:00Z
8日にスタートした個展の会場で配布しているステイトメントのテキストをアップします。
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気泡 ケ 藝術
2015年の暮れから2020年の3月まで築地の日本茶専門店で働いた。
世... 斎藤ちさと テキスト
8日にスタートした個展の会場で配布しているステイトメントのテキストをアップします。
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気泡 ケ 藝術
2015年の暮れから2020年の3月まで築地の日本茶専門店で働いた。
世界的なパンデミックが始まるまで築地は、人々の生活を支える「褻(ケ )」の場所でありながら
「東京の観光地」となっていて、過剰なケがひっくり返りハレたかの混沌とした空間だった。
朝の地下鉄の改札口は観光客で溢れ日本語がほとんど聞こえてこない。
ここはどこだ?
中国、韓国、香港、台湾、マカオ、ベトナム、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、
インド、ロシア、イスラエル、ヨルダン、UAE、イラン、トルコ、エジプト、ケニア、イタリア、
フランス、スペイン、スイス、ドイツ、オランダ、ルクセンブルグ、チェコ、オーストリア、
スウェーデン、デンマーク、アメリカ、カナダ、メキシコ、チリ、コスタリカ、アルゼンチン、
ペルー、ブラジルetc.
「Where did you come from?」と人々に尋ねたら返ってきた答えだ。
彼らに茶を振る舞い、急須の使い方や茶筅の振り方を片言の英語で必死に説明した。
茶を挟んだ異文化の人々との平和な時間を時々思い出す。
そういえば築地は幕末から明治にかけて外国人居留地だった歴史を持っていて、
そこに世界各地から再び人が集まるのは感慨深い。
(日本のサッカー発祥の地でもある)
ところで築地市場は1935年に日本橋から移転・開場した。関東大震災からの復興だった。
それから80年余を経て2018年10月6日に閉場、同月11日に豊洲市場が開場した。
築地市場の歴史は市場本体「なか」と場外市場「そと」が対で発展してきて、多くの会社が
「なか・そと」双方に店舗を持つ。
豊洲の新市場には「なか」のみが移転した形で、「そと」は築地に残っている。
今回の展覧会は、2018年の移転直前の築地市場、2021年に移転後・パンデミック下の豊洲
市場・築地市場跡周辺、2つの時期に撮影した画像のラムダプリントで構成する。
日々の営み(褻)と藝術は位相が異なる人間の営みだ。(文字は少し似ている)
しかし違う位相は地続きでもある。
生活の営みが過剰になると、境界を突破して何かとぶつかり稀に人文的な視点を持ち始める。
その稀有な邂逅をはす向かいの築地本願寺のお坊さんなら「縁」と呼ぶだろうか。
諸行無常の原理だけが不変の世界を私たちは今も昔も生きていて、近年は世界的な感染症の蔓延、
侵略による戦争、あらゆる物価の高騰、元首相の暗殺とカルトによる国家の支配、政治も経済も混乱が続いている。
苛烈さが加速する諸行無常の世界を見届けるだけでなく、
誰かに届けるためにケの営みを点や線や面に変換して重ね合わせてひっくり返す。
戦国時代、利休が市中に山居を生み出したのに倣って
斎藤ちさと
]]>ギャラリーカメリアにて個展します http://cs-diary.geppei.com/?eid=1421985 2022-12-08T09:08:00+09:00 2022-12-08T00:09:23Z 2022-12-08T00:08:00Z
本日12/8より12/25までギャラリーカメリアにて個展を行います。
個展タイトルの「ケ」はハレとケ のカタカナのケ です!
全体の空間には中小10点ほどのプリントと水墨画を1点展示しまして、
奥の部屋には箱に入ったプリントを40点弱持ち込んでいます。
7月に行っ... 斎藤ちさと お知らせ
本日12/8より12/25までギャラリーカメリアにて個展を行います。
個展タイトルの「ケ」はハレとケ のカタカナのケ です!
全体の空間には中小10点ほどのプリントと水墨画を1点展示しまして、
奥の部屋には箱に入ったプリントを40点弱持ち込んでいます。
7月に行った 喫茶ぜんぶわすれる と緩やかなセットという考え方です。
会場であるギャラリーの空間を茶室と捉えて、奥の部屋で
お茶会の「拝見」の形式をイメージしたビューイングを行います。
年末のお忙しい時期なので、全体をさっと見て帰りたい方も多いと思います。
それも大歓迎!
ですのでビューイングはご希望の方にお付き合いいただければと思います。
会場で気軽にお声がけください。
亭主は茶人(表千家教授)でもあるギャラリーカメリアの原田直子さんが務める予定ですが、
休憩時間などは私が交替している時もあります。
ちなみに今回はお茶そのものは出ません。悪しからず。
年末のお忙しい時期、そして何度目かの感染拡大の時期と重なってしまいましたが
ご無理のない範囲でご覧いただけましたら嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
*******************************
斎藤ちさと展 気泡 ケ 藝術
会期:2022年12月8日(木)―25(日) 12:00-19:00 火・水曜日休廊
会場:Gallery Camellia
〒104-0061 東京都中央区銀座1-9-8奥野ビル502号
info@gallerycamellia.jp
]]>個展2022 http://cs-diary.geppei.com/?eid=1421984 2022-11-17T08:50:00+09:00 2022-11-17T00:17:15Z 2022-11-16T23:50:00Z
来月の12/8より個展を行います。
7月に行った 喫茶ぜんぶわすれる と緩やかなセットという考え方です
個展の方にはお茶は出ませんが、会場であるギャラリーの空間を茶室と捉えて
お茶会の「拝見」の形式をイメージしています。
亭主は茶人でもあるギャラリーカ... 斎藤ちさと お知らせ
来月の12/8より個展を行います。
7月に行った 喫茶ぜんぶわすれる と緩やかなセットという考え方です
個展の方にはお茶は出ませんが、会場であるギャラリーの空間を茶室と捉えて
お茶会の「拝見」の形式をイメージしています。
亭主は茶人でもあるギャラリーカメリアの原田直子さんが務める予定
(休憩時間などは私が交替している時もあります)
原田さんと出会ってから7年間、話し合いながら温めてきた構想がようやく実現します。
また近づきましたら詳細アップしますが、取り急ぎ概要です。
年末のお忙しい時期、そして何度目かの感染拡大の時期と重なってしまいましたが
ご無理のない範囲でご覧いただけましたら嬉しいです。
*******************************
斎藤ちさと展 気泡 ケ 藝術
会期:2022年12月8日(木)―25(日) 12:00-19:00 火・水曜日休廊
会場:Gallery Camellia
〒104-0061 東京都中央区銀座1-9-8奥野ビル502号
info@gallerycamellia.jp
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