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ZIDANE
数年前気にしつつも見逃した映画のDVDを買った。
イギリスのアーティスト、ダグラス・ゴードンとフィリップ・パレーノが監督した
ドニュメンタリー映画「ZIDANE」である。

2005年4月23日4月23日のレアル・マドリードとビジャレアルの試合を、ボールを追わずに
ジダンの顔や上半身や足元をひたすら追い、映し続ける映像。
レアルのメンバーはロベルト・カルロス、ベッカム、ロナウド、フィーゴ、ラウル、オーウェン、、、すごい面子なんだけどちっとも映らない。
いや、よくよくよくよーく見るといる。
ボッ、ボンッ、、、、、、ボンッ。という誰かがボールをキックする音と、たまに中継画像が挿入されているので、
それで試合運びを想像するしかない。

昔テレビでテニスの試合を見ていて、プレイヤーの動きを追うより、
画面を見ずに球の音を聞くのが心地よいと思ったことがある。
F1やカーレースも映像よりエンジンの音が記憶に残っている事を思い出す。

しばらく慣れるまでとまどうが、ボールのキック音をじっと聞いていると、
段々に、映像よりもボールの音や観客の歓声で何となく試合の試合の流れが見えてくるのが不思議だ。
目は見ていないものが、見える。
掴める。という方が的確かもしれない。

「ひとつの試合を最初から最後まで覚えていることはない。ただ断片が残っているだけだ、、」
時々挿入されるジダンの言葉も何やら象徴的。

細部から全体を予測することは可能だ。
世界を見るのに必要なのは肉眼だけではない。

そんなことを考えさせられた。
そしてとどめは、後半39分でジダン切れる、ベッカム押さえるが、レッドカード。
この次の年,2006年のW杯ドイツ大会の前触れのようなシーンが、、、。

ちょっと出来過ぎではないか。と思わないでもないけど、
この日に撮影を行ったゴードン&パレーノ両氏に拍手。
こういう神業のようなタイミングを掴めるのもアーティストの力量。
音楽のモグワイも良い。
エンターテイメントではないけど、映像も美しいし、哲学的な示唆に富んだ作品。
これ、授業で使いたいと思います。

余談だが、ジダンのあの種の行動はどうしても自爆テロと重なって見えてしまうのだが、
引退後はコーチをする傍ら慈善活動に力を入れているらしい。
あの顔は精神的な葛藤が生んだ賜物なのかな。と他者としては想像するしかない。








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