斎藤ちさとのウェブログ CHISATO SAITO weblog

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気泡シリーズについて2018年に思うこと。
前回の備忘録の続きです。
気泡シリーズについて、制作について改めて考えています。

気泡シリーズの写真を始めたのは2005年のことで今年で13目。
当初は動画の素材を描く資料として写真を撮り始めました。

気泡はモチーフというよりはフィルターのような存在で、
本来モチーフは人間の中空性といったところで、
風景を映らせ水墨画を下敷きにした画面を構成したり、
植物を撮って17世紀オランダのヴァニタス画のオマージュとしたりして展開しています。
しかし同じテーマやモチーフで続けると、3年目くらいから
「また?」という反応が出てきます。
別にどのような捉え方をされようが構わないのですが、
私自身としては一度きりで止めるつもりもなければ一生続けるつもりもなく、
撮りたいものができれば淡々と向き合って作ってきました。
本当を言えば、過去作の米ドローイングもクローバーチップのインスタレーションも
終了したというよりは一旦止めた。という方が近いです。
タイミング次第では再開する可能性も大いにあると思っています。

なので人様からどう思われようと言われようと、これ撮りたい。とモチベーションが
続く限り撮るでしょうし、撮りたい対象がなくなれば止めようくらいの気持ちでいます。
また当初からこれだけは。と思うのは
このシリーズは「気泡」というモチーフをネタとして消費しない。
ということでした。
アイディアが次々に生まれることは喜ばしいことですが、一度きりで納得できる
ものは中々作れません。
それにはある程度の点数が欲しかったこと、そしてそれらを制作時期が違うものを混ぜて
構成したものが自分で見て見たい。という想いがありました。
今回茶の実倶楽部で新旧作を同じ空間に並べて、自分の仕事を改めて考える機会となりまして、
もう少し続くかなー。という気持ちを改めて持った13年目の初夏の雑感。
中興の初心(?)として忘れないように記録したいと思います。

2018年の5月備忘録



先日無事終えました茶の実倶楽部、茶遊会での展示は、
従来の『展覧会」ではなく「非インテリアとしての室礼」ということを考えた試みでした。
このイベントを通して色々と考える機会をいただいたように思います。

まず、基本的にホワイトキューブを想定して制作(と額装)をしてきた経緯がありまして、
茶の実倶楽部の空間がそうでないことから、
このナチュラル系の空間に白い額をかけるのは異物をはめ込むようで当初抵抗がありました。
もしかして作品にとって良くないのではないか?と。
しかし、お茶室の室礼という観点から考えれば、お茶室は当然ホワイトキューブではない。
だったら異物として存在しても良いのではないか。
今回の展示を通して、ある面でホワイトキューブからの呪縛が解けたと思っています。
これは今後に繋がる地味に大きな収穫と言えそうです。
また、茶の実倶楽部の空間にはコントロールできるライトがないので作品を個別にライティング
することができません。
そのことも当初躊躇しましたが、お茶室の光は本来自然光だった。とハタと気付いて
今ままでの展示条件とは違う環境ですが、あえてそれでやってみようと思いました。
日中のイベントということもありますが
ほぼ自然光の空間というのも初めてのことでした。
これに関しては、率直に言えば考慮の必要があり、今後の課題です。

作品の構成に関しては
新茶=煎茶の新年。茶屋の新年。を迎える大切な行事でもありますので、
生命の新しいサイクルということをまず頭に置いて、
茶の樹や葉や花をモチーフにしたカットを骨組みに構成しました。
2009年に作った初期のもの、2010年2014年に制作したもの制作時期も
揃えずバラバラのものを集めて構成するというのも、ずっと試してみたかったことで、
ここにきて、ようやく実現できたと。
個人的にはささやかな試みをいくつか試させてもらえた、改めてありがたい機会でした。

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月餅商店
よろしくお願いいたします。

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このシリーズは室町時代の茶人宗珠が発した言葉
「市中の山居」にヒントをもらって始めました。
この言葉は、都市の中の茶の湯のあり方を明確にしているもの。
現代のようなせわしない。
(テロリズムなどの)危機感不穏感に満ちた都市で、
静寂を求めて特別に囲ったようなスペースを圧縮させた場を持つことが
必要ではないかと。
いついかなる時や場所でも心を静寂に保つことが可能であるか考えています。

すごく昔に読んだリチャード・バックの小説に
「現代の奇跡は聖地ではなくキオスクの前で起きる」

というようなくだりがありました。
最近ふとこの言葉を思い出して、奇跡も悪夢も
ごくありふれた場所で起きるのが本当に今の時代だと
しみじみと感じ入ったのです。

ページをめくればその瞬間にありふれた場所が茶の湯の場になるような一冊。
そんな本を作りたいと構想を温めていました。
本を開いてお点前してしまってもいいし、しなくてもペットボトルでも缶コーヒーでもいい。
ささやかなブレイクに寄り添えますように。

釜炒り茶作り(2)



工場の茶葉で作ったお茶が良い感じだったのに気を良くして、
実家の茶の樹の葉も詰んで炒って見ました。。
葉が少し育ちすぎな感もありましたが、まぁやってみましょうと。
量もそれほど採れないせいか、火の入りが早く、炒って揉んでも数回で
形が崩れ、焦げる気配になってきたので火を止めました。



やはり(1)に比べるとあっさり、そして火が強く入ったせいか水色も茶色がかって
ほうじ茶の趣でもありました。
なかなか思い通りに作るのは難しいけど、これはこれで面白いかな。